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マーキングペンの雑学

1.マーキングペンとは

まず、どんな物をマーキングと呼ぶかについて考えると、中綿または液式のインク貯蔵体であり毛細管現象によって先端のペン先にインクを誘導しているペンである、と定義づけられます。そして、マーキングとは「マークする」と言う広い意味に用いられ、文字を書くと言う事だけに限らず、描く・線を引く・印をつける、と言った様々な用途を指しています。更に対象を選ばない筆記具として活躍しています。紙・木材・布といった吸収面はもちろんのこと、ガラス・プラスチック・金属等の非吸収面にも書くことができます。

通常の文字を書く用途のマーキングペンをサインペン、1mm以上の筆跡や角芯のペン先のものををマーカーと称しています。英語ではマーキングペン(markingpen)、またはマーカー(marker)と呼びます。

2.インク誘導について(毛細管現象)

外部から力を加えなくてもインクは隙間の狭い方へひっぱられる、という原理を利用して、マーキングのインクは引き出されるのです。おおまかな流れは、中綿(中継芯)→ペン先→筆記面という形です。

毛細管現象とは、液体の濡れる力による作用によるものです。重力に逆らってでも上がって行く力なので、上向きにしてもインクは出るのです。

3.液式のインク誘導について

液式は中綿式と違ってインクがそのまま出てきているだけと思われがちですが、やはり中継芯が必要なのです。ジャバラに蓄えられたインクは芯の方へ順次誘導されて行くか、減圧によってタンク内へ戻されます。そして少しずつ先端の方へ導いているのです。

ジャバラの他にもフロート式やプッシュ式といった技術を利用した商品もありますが、特殊なインクを使用する場合に多く、主流はやはりジャバラという事になる様です。

4.筆記距離

種類によって筆記距離はまちまちですが、一番長く書けるのは極細ペンで約1000m位、短いものになると蛍光ペンの約100~150mだと言われています。

ペン先やインクの容量、筆記速度や筆記面の状態等もかなり関係してきますが、大体の目安として覚えておくと良いかもしれません。筆記速度と距離も考えてみましょう。ゆっくり書けば幅広く深くインクが入り、距離は短くなりますし、早く書けば幅狭く浅く入るので、筆記距離は伸びます。書き方次第で筆記距離は大幅に変わります。

中綿式の場合、インクのたっぷりある時には速く、減ってきたらゆっくり書けば、濃さが近くなると言えます。我々は無意識の内にこのような事をやっているのです。

5.マーキングペンは筆圧「ゼロ」の筆記具

ボールペン等と違ってマーキングは毛細管現象を利用し、ペン先もその機能を担っているので、書く時にほとんど筆圧がいりません。芯は比較的軟らかく、落下・高筆圧に弱いため、カーボン複写には不向きな物です。

インクが減って筆跡が薄くなると、我々の習性としてどうしても強く書こうとする訳ですが、これはペン先を痛めたり詰まらせてしまったりと、ペンには優しくない行為です。むしろゆっくり書くべきなのですが、インクが薄いと、力を入れれば濃くなると思ってしまうのが、一般的な心理かも知れません。ご注意ください。

6.マーキングの歴史

1949年にアメリカから入ってきたマーカーが、油性マーキングの歴史の始まりであると言われています。
トンボでは1961年にドライWと言う水性マーキングを日本で初めて発売しました。

7.マーキングペン本体の孔

マーキングペンには必ず本体の部分に小さな孔が開いています。この孔は、キャップをした時に本体内の圧力とキャップ内の圧力を同圧にするために開いているのです。もしこの孔がないと、内部の圧力が高まって、ペン先のインクもれにつながります。

8.マーカーとサインペンの違いは

はっきりとした定義づけはありませんが、一般的に1mm以上の線幅で方向性のある事が多い物をマーカー、1mm以下の線幅の方向性の無い物をサインペンと呼ぶ様です。マーカーの中でも線幅によって中細字・中字・太字・極太字等の種類分けがされています。サインペンの種類も、極細字・細字とあり、我が社では0.6mm~0.8mmを細字、0.4mm以下を極細字として区別しています。しかしこれも各メーカー毎に独自で付けており、特に決まった基準があると言うわけではありません。

歴史的な背景があるので、細字の油性サインペンもマーカーと呼ぶ事が多い様です。

9.蛍光インクが蛍光に見える理由

英語で表現するとハイライターとなることからも伺えるように、日光や照明による光を、ある特定な光の波長に変換することによって色をより鮮やかに見せる事ができるのです。我が社ではこの特色を生かした用途開発をしており、暗記ペンとして世に送りだしました。他の特徴としては、インクの顔料化の傾向とOA対応の傾向が見られます。

当然の事ながら蛍光は光が当たらなければ光りません。ブラックライト(紫外線ランプ)は、目に見えない強いエネルギーの光を出すので、大変鮮やかに蛍光面だけが発色します。当社では山吹色が他社には無い色として特徴があります。

10.インクの注入方法

インクの入れ方については、中綿に一定量のインクを注射器の様な物で注入する事もありますが、一番良いのはインクの中に中綿を漬けてインクを吸い上げさせる方法です。
この方法を利用して蛍光ペンのインク補充を可能にした補充インクが蛍コートチャージャーです。

11.ツインタイプの一方のインクが先に出なくなる

中綿式のツインの場合、どちらのペン先を使用していたかにかかわらず、細い方の芯が先に書けなくなることがあります。
これは2つのペン先の毛細管力が異なるため、中綿内のインクを保持、また、誘導する力に差がでることによります。
これらは繊維芯同士のツインでも見られますが、特に繊維芯とプラ芯のツインの場合、それぞれのペン先の形態の違いからプラ芯の方が先に書けなくなる場合があります。
これは繊維芯に比べプラ芯の方が毛細管力が弱いため中綿内のインクを保持、また、誘導する力が弱いためです。

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