Tombow

ホーム > トンボQ&A > のりの雑学

のりの雑学

1.のりの種類

米やとうもろこしのでんぷんから作られるでんぷんのりや、広くは工業材料の接着剤をも意味します。せまい意味では、事務用・学童用などの用途の紙用接着剤をさします。そのタイプは、でんぷんのり・液体のり・固形のりが主で、最近ではその他にも再剥離のり・テープのり・スプレーのりなどと多様化しています。

考古学的には、紀元前6000~5000年にはあったそうです。のりの歴史にも文化・風土があり、農耕民族の日本は穀物を利用したでんぷんのりが主体で、狩猟民族のヨーロッパでは動物の骨の髄を利用したニカワが主に使われてきました。

2.のりは何故つく?

のりは化学的な作用と機械的作用で紙に結合し、のり自身も固まって丈夫な膜となり、紙と紙を結合させます。化学的作用は、紙の成分であるセルロース中の水酸基(-OH 基)とのりの持つ水酸基が水素結合することにより働きます。
機械的作用は、のりが紙の内部に入り込んで固まり、あたかも紙の内部にイカリを下ろした構造となって結合します。二つの作用がありますが、紙とのりの結合は、化学的作用が主で、機械的作用は補助的なものであるとされています。
これらのことから、のりの条件として紙の表面に染み込んだり凹部を埋める必要から、液状であること、紙のセルロースと化学的に結合すること、固まって丈夫な構造になることが必要です。

のりの主原料であるでんぷん・ポリビニールアルコール・ポリビニルピロリドン等がこの化学作用を持っています。

3.固形のりはなぜつく

固形のりはもともと、液分が50%以上あるゲル化物ですから、塗布時の物理的な力によって局部的に液化し、紙を濡らす事ができます。この様に、液体のりのように作用しながらも、水分が少なく、紙に余分な水分が吸収されにくい性質である事によって、紙が伸びる事は非常に少なく、シワになりにくいと言う訳です。シワなしピットは、液分としてはアルコール類が多く含まれているので、ほとんどシワになりません。

4.アシッドフリーとは

アシッド(Acid)は酸のことで、酸性成分が入っていないことです。
しかしながら、トンボ鉛筆では、アシッドフリーの意味を「酸でもアルカリでもなく、また紙や文字を変色させないこと!」
と解釈を広げて、対象となる液体のり、テープのりに「アシッドフリーマーク」をつけています。

5.接着持続期間

固形のり・液体のり
接着は永久的ですが、紙の方が劣化することがあります。

テープのり
のりの成分であるアクリル酸エステル樹脂は、非常に安定しています。セロハンテープやガムテープのように、劣化してはがれることは有りません。接着は永久といえるでしょう。

6.のり各種のなまえの由来

歴史的なものもあり、原料・形態・機能・用途などから命名されています。例えば原料からは、でんぷんのり・アラビヤゴムのり・ポバールのりなど、形態からは液体のり・固形のり・チューブのり・スプレーのり・テープのりなど、機能からはクラフトのり・ホットメルトのり・厚紙用のり・手芸用のりなどがあります。また、糊の字は中国から来ました。原料の米と、くっつけることを意味する胡を並べたとされています。

7.日本ののりの歴史

わが国に紙が伝来してきたのは610年(推古18年)であると言われ、紙が民間に普及し始めたのは平安時代以降で、紙の切り貼りもその頃からと推定されます。
のりの歴史はたいへん古く、7~8世紀に織物の仕上げに米やふのりが使われたのが最初だと言われています。ただし、腐りやすく保存がきかないので、作ったらすぐに使う必要がありました。その後材料や形態は少しずつ変わっても、のりは腐るもの…という状況は変わりませんでした。

現在のようにでんぷんのりが容器に入れられて売られるようになったのは、明治になってから防腐剤が開発されたため、と言えます。明治32年に、初めて瓶入りのでんぷんのりが売り出されました。

ヨーロッパでは動物の骨から作るニカワが広く使われてきました。反面、米の文化が無かったため、でんぷんのりはほとんど普及しませんでした。日本には昔から障子があり、これに紙を貼るにはでんぷんのりを水で溶いた物を用いるのが最適である、とされています。のりにも文化の差が反映しているといえます。

8.液体のりの歴史

戦後になってから工業化された、合成樹脂であるポリビニールアルコールが使用されています。昭和50年に市場に出回る様になり、現在に至っています。

それ以前に液体のりは無かった訳ではなく、アラビアのりが使われていました。これは、アカシヤの樹液であるアラビアゴムを水に溶かした天然物接着剤です。アラビアのりは乾くのが早く、取扱もしやすいのですが、高価なために、現在では殆ど使われなくなりました。

アラビアのりは、緑色のガラス瓶に海綿の塗布口を付け、アルミのキャップが付いた容器で使われていました。今のウレタン塗布口の付いた液体のりのモデルになったと思われます。

9.固形のりの歴史

初めは工場のベルトの滑りどめワックスのように、こすると粘着性が出るクレヨンタイプの物が考えられました。ピロリドンを利用した今の固形のりの元祖は、1970年(昭和45年)にドイツのメーカーが発表したものです。

当社は、いち早く独自に開発した技術で、1971年(昭和46年)にピットを生産し販売を開始しました。これが固形のりの国産第一号であり、その後も様々なタイプを販売しつつ現在に至っています。

10.テープのりの歴史

テープのりは、テープ状になった両面テープが修正テープの様に転写されるものです。1980年代なかば、ドイツのメーカーが発売。トンボでは、1997年にピットテープを発売しました。元祖であるヨーロッパでは、かなりの普及を見せています。

11.外国での名称

英語ではのりをGlue(グルー)、固形のりはGlueStick(グルースティック)、液体のりはLiquidGlue(リキッドグルー)、と呼ばれています。固形のりに関しては、ドイツ語でKlebstoff(クレブシュトッフ)、フランス語で coile(コル)、スペイン語はpegamento(ペガメント)と言います。又、中国では糊を漿(ジャン)と総称しています。ちなみに、ねばねばしている事を意味する「ねまり」という言葉が変化して「のり」となったと言われています。

のりも接着剤も区別しないでAdhesive(アドヘッシブ)と言うことが多いようです。グルーはニカワと言う意味です。
テープ状ののりと言うことで”テープのり”について外国では、
英語ではAdhesive Tape.、ドイツ語ではKleberoller、イタリア後ではCinta Adhesiva、フランス語ではApplicateur de colleと呼ばれます。

12.消えいろピットの色が消える仕組み

貼るまでは色があって、乾燥して貼り上がれば無色になる消えいろピットは、pH指示薬を配合することによってできています。つまり製品の状態ではアルカリ性なのですが、空気に触れて二酸化炭素を吸ったり、紙の持つ酸性成分と反応したり、また乾燥して水分を失うなどにより中性化すると言う性質をうまく利用したものなのです。

この特徴によって得られる効果は、色がついているので塗った所と量が分かる、必要な所に確実にムラなくムダなく塗れる、確実で作業が早く経済的で効率的等といった事があげられます。

13.テープのりの作り方

アクリル酸エステル樹脂を溶剤に溶かしベースの上に塗りつけ乾燥させ源反を作ります。これを各製品の幅と長さに切り分けコアに巻き取ります。

14.テープのりと両面テープの違い

両面テープは、基材となるテープがありその両面に粘着剤が塗られています。ですから、のりの厚みが100~130μmと厚くなります。テープのりは、のり自体がテープ状になっているものです。

15.テープのりの上手な使い方

使い方のコツは、テープ幅に対して均一に圧力をかけるように、そして角度がブレないようぴったりと当てることです。(テープのセンターに親指を当てるとうまくいきます。)寝かせすぎず、45度ぐらいの角度で引き、引き終わりは起こし気味にして、真直ぐ上に引き上げて使ってください。斜めに引くとのりが糸状に伸び、切れたのりが玉状になることがあります。

16.固形のりの上手な使い方

あまり出し過ぎないで下さい。のりの出が、常に2~3mmを越えない事がコツです。出過ぎていると、のり崩れを起こしやすくなり、のりがはみだしたり、仕上がりが凸凹になったりしますのでご注意ください。
温度によって硬さが多少変わります。室温が高めの時は軽く、低めの時は少し強く塗ると、塗布量が安定します。
角やせまい部分に塗る場合は、やや寝かせてのりの角を使って塗ると、しっかりのりが付きます。
トンボののりは初めから少しだけのりが出ています。これは、開封して初めて使う時に、すぐに使えるようにあらかじめ2~3mmを出してあるのです。
細かい所は角を使ってみてください。紙の端を塗るときは、不要な紙を敷き外側に向かって塗るとうまく塗れます。

ページトップへ