トンボ鉛筆100年史 page 77/98

トンボ鉛筆100年史

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トンボ鉛筆100年史

MONO PSピットスライドTombow Stationery Vietnam Co.,Ltd.(左)Tombow Stationery Vietnam Co., Ltd.とした。事務用品や家庭用品の成形とアッセンブルで現地の信用が厚い、ISO9001:2008認証工場である。従業員数は380名だった。ベトナム第二工場は、第一工場のTombow Vietnam Ltd.が主力にしていた修正テープの組み立てに成形品等を供給し「一貫生産体制」を確立した。修正テープを原反から最終製品まで完全内製化したのは、世界でトンボ鉛筆をおいて例がない。文房具ニーズが鮮明に2011年3月11日、東日本大震災が襲う。トンボ鉛筆は直後に支援募金を開始、日本赤十字社を通じて義援金を寄付した。社員への直接的な被害は軽微だったが、大震災の影響は広範囲に及ぶ。当然のことながら、文房具の消費シーンでも、その影響は大きかった。リーマン・ショック以降に起きた用度品削減の動きが加速、オフィスへの納品は減少する。しかし、ビジネスマンたちはそれを超えて自ら愛用品を買い求めた。オフィス周辺の小売店がこの動向を機敏にキャッチし、マーケットを形成。メーカーは、新たな消費シーンに付加価値品を投入した。トンボ鉛筆は、オフィスサプライで培った高品質・高機能の生産基地をプラットフォームに、信頼ある使用感と目に美しいモノづくりに拍車をかける。トンボマークの復活2011年、2年後の創立100周年に向けて、新しいトンボマークを制定した。新製品から導入し、2013年の創立100周年を期して全製品にトンボマークが復活する。そして、これを世界統一のコーポレート・マークとする。トンボマークの羽は、無限大の形だ。無限の領域へ、無限の成長を求めて飛び立とうという思いが込められている。トンボ印は、昭和初期に創立者の小川春之助が鉛筆のトレードマークに採用、高品質と広告宣伝があいまってトンボ印の鉛筆は評判を高め、のちにこれを社名に採用した。1958(昭和33)年ごろから製品が多角化し、トンボ印は鉛筆類に限定的に使用されてきたが、経済のグローバル化が統一的マークを希求、トンボマークは復活する。トンボ鉛筆は2013年、新たな100年の入り口に立つ。「トンボのこころ」を胸に秘め、変化の波を恐れず、「開発型メーカー」として邁進することを誓う。それがトンボ鉛筆の不変不朽の理念であり、社会的使命だと考えているからだ。OLNO新トンボマークVIマニュアル77トンボ鉛筆100年史